高齢者の排尿障害|平塚市の泌尿器科・皮膚科、湘南平塚クリニック

泌尿器科・女性泌尿器科・皮膚科・漢方皮膚科
TEL 0463-25-6478

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(駐車場4台、提携駐車場4か所34台)
 

高齢者の排尿障害は
原因精査が大切です

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あなたの排尿障害の原因を
問診や様々な検査で探し出します

排尿状態の正確な診断を行い、個々に合わせた治療プランのご提案を考えます。もし手術適応と考えられたら平塚市民病院はじめお住いの地域の基幹病院での速やかな手術対応を手配いたします。
気持ちの良い日常生活を送っていただくための第一歩は、正確な診断から始まります。
排尿障害には以下のような主に以下のような原因が考えられます。

高齢者の排尿障害

1.前立腺からの排尿障害

排尿障害と聞いて真っ先に思い浮かぶのが“前立腺肥大症”です。推定患者数400万人、5人に一人は前立腺肥大症と言われています。年だからと言って放っておくと、頻尿残尿感のみならず、尿が出なくなる、腎機能が悪化する、膀胱結石などの症状がみられます。加齢による男性ホルモンバランスが崩れることが肥大の一因とされます。良性疾患であり、前立腺癌には移行しませんが、症状がないため治療不要症例も少なくなく、大きな前立腺でも排尿状態が良好な症例もあれば、小さな前立腺でも頻尿、残尿、尿閉などをきたす症例もあります。喫煙や飲酒、性生活が発症にかかわるかは明確にされていません。
まずは薬物療法で治療を開始。前立腺、尿道筋肉の弛緩作用、ワックス効果のアルファ1遮断薬、前立腺自体を小さくする抗男性ホルモン薬(ホスホジエステラーゼ薬)、膀胱弛緩作用薬(抗コリン剤、B3作動薬)の併用、漢方薬、植物製剤などを組み合わせて治療します。これらで効果がない場合には手術治療(経尿道的治療)を行います。

尿閉に近い症例

前立腺は小さいがたくさんの残尿があり、尿閉に近い症例。

残尿もある症例

前立腺が中等度に腫大、残尿もある症例

2.前立腺癌の可能性も考えます

前立腺癌の腫瘍マーカーとして有名なPSA、近年では検診やかかりつけ内科でも容易に採血確認できるようになっています。前立腺癌の進行でも頻尿となることがあります。PSAの値は、前立腺の大きさとも関係があります。前立腺癌は基本的には外腺部分(ミカンで例えるのならば皮の部分)に発生します。前立腺腫大が小さく、排尿症状があまり強くない患者さんでも、PSAが軽度上昇の患者さんには、超音波画像で外腺に前立腺癌を描出できることがあり、直腸診から得られる情報の有用です・
前立腺が大きく、円形の場合は、肥大症であることが多いとされますが、前立腺癌であることも少なくなく、注意が必要です。

前立腺がんの可能性も考えます。

3.膀胱からの排尿障害

良好な排尿のための3原則として、①出口が広いか狭いか(前立腺が大きいか小さいか)②膀胱に十分貯める力があるか否か(少し尿が溜まるとすぐにトイレに行きたくなる⇒過活動膀胱)③膀胱が収縮する力があるか否か(腰の病変や脳梗塞、糖尿病などありませんか?)があげられます。皆さんは、排尿障害というとすぐに前立腺を頭に連想するかもしれませんが、実は前立腺肥大症の80%に過活動膀胱を合併しているという報告があります。
少し溜まるとすぐにトイレに行きたくなるための症状は、実は膀胱が原因であること(②の過活動膀胱)が少なくなく、前立腺に対する薬をいくら内服しても症状改善にはつながりません。少量頻回排尿の患者さんは、前立腺だけでなく膀胱も調べてみると良いですね。
以下に膀胱憩室があるために、排尿後も憩室内に尿が残ってしまっている4次元画像を示します。

4.尿管結石からの排尿障害

突然の腰痛、激痛を連想し、夜間救急搬送されることも少なくありません。以外にも尿管結石でも頻尿となることがあります。結石が尿管下端に存在すると、膀胱が結石をおしっこと勘違いし、やたら頻尿になりますが、トイレに行ってもほとんどでなく、戻ってきても残尿感が改善しない場合があります。結石が排石されるまでの少しの辛抱です。当院で経験した尿管下端結石を画像添付します。

尿管下端結石

5.皮膚科(性病)からの排尿障害

意外なことに皮膚科疾患でも排尿状態が急激に悪化するケースがあります。会陰部にヘルペスや帯状疱疹ができる(すなわちヘルペス感染で仙髄神経炎を発症)と、神経障害と随伴する括約筋障害により尿閉、膀胱炎症状、便秘、歩行障害などを生じることがあります。女性に多いのですが、男性でも見られることがあります。

クラミジア感染症
尿道にクラミジアが感染することで発症します。性接触により女性から男性に感染します。女性は不顕性感染する場合があります。風呂や公衆浴場で感染することはまずありません。潜伏期間は3週間程度で、排尿違和感、膿が出てきます。検尿もしくは咽頭洗浄液のPCR検査で数日で結果がわかります。(当院では正確性を重視し、外注検査です)(咽頭洗浄液のPCR検査は自費)
アジスロマイシン抵抗のクラミジアの報告例がほとんどないことから、1000㎎内服が効果的です。パートナーも同時に治療が必要です。
淋菌感染症
淋菌が尿道に感染し、発症します。性接触により女性から男性に感染します。風呂や公衆浴場で感染することはまずありません。潜伏期間は5日から7日程度で、一般に強い排尿痛、白色の膿が出てきます。クラミジアとの重複観戦している場合もあります。検尿もしくは咽頭洗浄液のPCR検査で数日で結果がわかります。(当院では正確性を重視し、外注検査です)(咽頭洗浄液のPCR検査は自費)
淋菌はキノロン系抗菌剤などの耐性を示すことが少なくなく、抗生剤の点滴治療(セフトリアキソン)が第一選択とされています。治療が芳しくない場合には、アジスロマイシン、スペクチノマイシン筋注などに変更します。パートナーも同時に治療が必要です。
尿道炎(性病ではない尿道炎)
非クラミジア非淋菌性尿道炎と位置づけられ、大腸菌、腸球菌、マイコプラズマ、プロテウス、トリコモナスなどが原因となります。年齢により排尿状態が悪化することで、尿道炎になりやすくなります。男性の場合には進行すると熱発を伴う急性前立腺炎に至ることもあります。尿培養結果に基づき適した抗菌剤にて治療を進めます。排尿状態が芳しくない場合には、併せて治療を進めます。
コンジローマ
ヒトパピローマウイルス(HPV)6型、11型の感染により発症します。子宮頸がんは高リスク型HPV(16型、18型、31型)が原因です。性接触により感染します。潜伏期間は3週間から8か月程度です。陰茎や亀頭、尿道粘膜にカリフラワー様の突起物が多発します。環状溝に発生する生理的な丘疹(真珠腫様丘疹)やフォアダイスと区別が困難なこともあります。治療は液体窒素による凍結療法を繰り返します。難治症例にはイミキモドクリームや抑肝散、排膿散及湯などの漢方薬を併用します。女性のコンジローマは皮膚科で対応します。難治性の場合数か月かかることもあります。

6.糖尿病からの排尿障害

尿がスムーズに出るためには、膀胱が勢いよく収縮できる必要があります。糖尿病が悪化すると、膀胱収縮力が低下し、尿をすべて出せなくなり、常に残尿があることから、頻尿になることがあります。糖尿のせいで口が乾き、飲水量が増えることも一因です。包皮が割けて、亀裂を生じることもあります。

7.骨盤臓器脱からの排尿障害

女性の骨盤臓器脱は以外と少なくありません。下垂感、残尿感、頻尿にて受診されます。尿をしようとすると、膀胱が膣から脱出するため、すべての尿を出し切ることができません。子宮も同時に脱出していることもあります。受診までに平均5年以上悩まれている報告もあり、早めにご相談ください。院長が前任地(平塚市民病院)に導入しました腹腔鏡下仙骨固定術(LSC手術)が効果的です。手術適応症例はご紹介します。

骨盤臓器脱

8.急性膀胱炎の可能性

急性膀胱炎でも急な頻尿、残尿感、排尿症状をきたすことがあります。急性膀胱炎の原因菌は、大腸菌、腸球菌が75%、残りを肺炎球菌や緑膿菌、プロテウス、セラチア、アシネトバクターなどで発症します。常在菌である大腸菌は、通常腸管内に存在し、消化を助け、何ら悪影響を及ぼしません。これが、疲労、不規則、過度のストレス、生理、性交刺激などで膀胱内に入り込むことで膀胱炎を発症します。これら膀胱炎を発症する菌は、そもそも種類が豊富で、菌の種類や数によって膀胱炎の症状は異なります。毎回同じ症状とは限りません。排尿障害がない若年症例では、一日の抗菌剤内服で改善しますが、失禁や残尿が多い高齢症例では5日程度の内服が必要です。さらに薬剤感受性に乏しい場合には、抗菌剤の変更を余儀なくされる場合もあります。市販の漢方薬は、予防効果はありますが、殺菌効果に乏しいことから、すっきり治らないことが少なくありません。繰り返す場合には、排尿状態そのものを改善させるため精査治療が必要なこともあります。大腸菌の分裂速度は20分であり、急激に症状が悪化する場合もあることから、早めの受診が効果的です。

急性膀胱炎原因菌の割合

あなたの排尿障害はどこから?
正常の膀胱の動きを知ろう

排尿開始前に膀胱はムニュムニュと多彩な動きをしています。膀胱のスムーズな動きが妨げられると、排尿までに時間がかかったり、我慢できなくなるなどの症状がみられることがあります。
もっと詳細に知りたい方は、以下の動画をご覧ください。

連携医療機関について

当院は病診連携・診診連携を積極的に行っており、近隣の医療機関様からの紹介も承っております。また緊急の際などは直ちに近隣の連携病院へご紹介を行っております。ご希望の医療機関がありましたらお気軽にご相談ください。

4Dによる排尿の動画

湘南平塚クリニック
(泌尿器科、皮膚科)
の概要

院長
森 紳太郎(泌尿器科・女性泌尿器科)医学博士
資格等
泌尿器科学会認定専門医
泌尿器科学会認定指導医
泌尿器内視鏡学会認定専門医
がん治療認定医
標榜科
泌尿器科
住所
〒254-0035
神奈川県平塚市宮の前2-6 平塚IHビル2階・3階
電話
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(森 紳太郎Dr)

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